葬儀の基礎知識

【室蘭市】はじめてのエンディングノート|書き方・項目・活用のポイントを徹底解説

公開日: 2025年6月6日 9:00

最終更新日: 2025年10月28日 09:30

近年、テレビや映画などでも取り上げられることが増えた「エンディングノート」。終活の一環として、自分の生き方や最後の迎え方を整理し、家族に想いを伝えるための大切なノートです。人生の最期をどのように迎えたいかを記しておくことで、本人だけでなく家族の安心にもつながります。

とはいえ、「何から書けばいいのかわからない」「どんな項目が必要なのか迷う」という方も少なくありません。この記事では、室蘭市でエンディングノートを始めたい方に向けて、その役割や書き方、活用のポイントをわかりやすく解説します。

エンディングノートとは?

エンディングノートとは、自分の情報・家族への想い・医療や葬儀の希望・資産状況などをまとめるノートです。室蘭市でも、市役所や地域包括支援センターで無料配布している場合があり、書店やネット通販でも市販品を購入できます。もちろん、手持ちのノートに自分なりに書き込む形でも問題ありません。

エンディングノートは「遺言書」とは異なる

「エンディングノート=遺言書」と思われる方もいますが、実際は別物です。エンディングノートには法的効力はなく、自由に書ける「自分のため・家族のためのメモ」です。一方で、遺言書には法的拘束力があります。

【エンディングノート】
・法的効力:なし
・形式:自由(自筆・印刷・デジタル可)
・内容:医療・介護・葬儀・資産・家族への想いなど
・費用:無料〜数百円程度
・確認タイミング:いつでも可能

【遺言書】
・法的効力:あり
・形式:自筆証書・公正証書など法定形式あり
・内容:財産の相続方法など
・費用:数百円〜数万円
・確認タイミング:原則、本人の死後

つまり、「家族に気持ちを伝える」ならエンディングノート、「財産を分ける」なら遺言書が最適です。

室蘭市でも始められる!エンディングノートの選び方

1. 市販のノートを活用する

書店や通販では、イラスト付きや質問形式など、使いやすいタイプのノートが多数販売されています。自由に書ける反面、何を書けばよいか迷いやすい点もあるため、初めての方は記入項目があるタイプを選ぶとよいでしょう。

2. 無料テンプレートを利用する

インターネットには無料のエンディングノートテンプレートが多数公開されています。印刷して手書きするのも、パソコンで直接入力するのも自由です。室蘭市役所の高齢福祉課や地域包括支援センターで相談すれば、無料配布資料を紹介してもらえる場合もあります。

3. WordやGoogleドキュメントで自作する

パソコン操作に慣れている方なら、WordやGoogleドキュメントで自分専用のフォーマットを作るのもおすすめ。修正が簡単で、家族との共有もスムーズです。

エンディングノートに書くべき10の項目

何を書けばよいかわからない方は、まず以下の10項目を押さえましょう。これだけで、自分の意思をしっかり家族に伝えられます。

① 自分の基本情報

氏名、生年月日、住所、本籍地、家族構成、血液型、連絡先のほか、マイナンバー・保険証番号・運転免許証番号など。
また、趣味・性格・好きなことなども記載しておくと、介護や医療の現場で役立つことがあります。

② 遺言書の有無

遺言書の作成有無や保管場所を明記。遺言書がある場合は、どの形式で作成したのか(自筆・公正証書など)も書いておきましょう。

③ 資産・財産

銀行口座・保険証券・年金証書・貴重品などの保管場所を一覧化します。室蘭市外に不動産を所有している場合は、所在地や連絡先も忘れずに記載しておきましょう。

④ 借入・貸付の情報

人に貸したお金・借りたお金の金額、契約書の所在、返済スケジュールなどをまとめます。記録がないと、家族が確認できずトラブルの原因になることも。

⑤ サブスクや契約サービス

携帯料金、ネット、動画配信、新聞、クラウドサービスなどの契約一覧。
ID・パスワード・支払い方法・解約方法を記しておくことで、家族の手続き負担を軽減できます。

⑥ 家族・友人へのメッセージ

普段伝えられない感謝や思い出を書きましょう。
「ありがとう」「幸せだった」などの言葉が、家族の心の支えになります。

⑦ ペットのこと

ペットの性格、食事、病歴、かかりつけ医などの情報を記入。引き取り先を指定しておくと、残された家族が安心です。

⑧ 葬儀・お墓の希望

希望する葬儀社や葬儀の形式(家族葬・一日葬など)、菩提寺、喪主候補、連絡してほしい人などを記載。
室蘭市内での葬儀希望がある場合は、式場名も明記するとスムーズです。

⑨ 医療・介護の希望

延命治療を希望するかどうか、かかりつけ病院、アレルギー、常備薬、介護施設の希望、費用の考え方などを明確に。
家族が迷わず判断できるようになります。

⑩ 保険・年金情報

生命保険・共済・医療保険の会社名や証券番号、年金手帳・健康保険証の保管場所。
死亡後の手続きに必要な情報を記しておくことで、遺族の負担を軽減できます。

エンディングノートの保管と見直しのコツ

通帳やパスワードなどの重要情報を含むため、厳重に保管しましょう。ただし、誰にも知られないままでは意味がありません。信頼できる家族に保管場所を伝えることが大切です。

また、一度書いたら終わりではありません。
年齢・健康・家族構成の変化に合わせて、年に1回は見直しを行うのがおすすめです。

室蘭市で終活を始めたい方は、地域密着の葬儀社に相談するのも一つの方法です。
お葬式のことは、めもりあるグループへご相談ください。