葬儀の基礎知識
【苫小牧市】後見人とは?種類・選任方法・成年後見制度をわかりやすく解説

公開日: 2025年11月3日 9:00
最終更新日: 2025年11月3日 09:00
認知症や知的障害、脳の外傷などで判断能力が不十分な方を支援する制度として、「後見人制度」があります。後見人とは、家庭裁判所から選任され、本人の財産や生活を守る役割を担う人のことを指します。後見人には、未成年後見人・成年後見人・専門職後見人などの種類があります。
今回は、苫小牧市で成年後見制度の利用を検討している方に向けて、後見人の種類や選任方法、役割や費用の目安まで詳しく解説します。
目次
後見人とは
病気や高齢による判断能力の低下により、自分で契約や財産管理を行うことが難しくなった方を守るために設けられたのが「成年後見制度」です。後見人は、家庭裁判所によって選任され、本人の生活支援と財産保全を担います。
選ばれる後見人は主に以下の3種類です。
・親族が務める「親族後見人」
・弁護士・司法書士・社会福祉士などの「専門職後見人」
・福祉法人や団体が務める「法人後見人」
また、判断能力が未発達な未成年者に対して選ばれるのが「未成年後見人」です。
後見人の選任方法
後見人は家庭裁判所によって選ばれます。資格は不要で、18歳以上であれば本人の子どもなども候補になれます。ただし、最終的な選任は裁判所の判断によります。
なお、民法847条で定められている「欠格事由」に該当する人(未成年者、破産者、訴訟関係者、行方不明者など)は後見人にはなれません。
成年後見制度の種類
成年後見制度には、「法定後見」と「任意後見」の2種類があります。ここではそれぞれの特徴を見ていきましょう。
【法定後見】判断能力がすでに低下している方を守る制度
法定後見制度は、すでに判断能力が不十分になっている方を対象とし、家庭裁判所が後見人を選任する仕組みです。本人が契約などで不利益を被らないよう、後見人には契約を取り消す「取消権」が認められています。
法定後見制度の費用目安
・申し立て手数料:800円
・登記手数料:2,600円
・郵便切手代:3,000~5,000円(裁判所による)
・医師の診断書:数千円
・戸籍謄本・住民票:数百円
・鑑定費用(必要時):5~10万円
・専門家への依頼費用:10~20万円
成年後見人の報酬
報酬は月2~6万円程度が一般的で、本人の財産額や支援内容によって増減します。目安として、財産1,000万円以上の場合は月3万円〜、5,000万円以上では月5万円程度です。
【任意後見】将来に備えて信頼できる人に依頼する制度
任意後見制度は、まだ判断能力があるうちに「将来の支援者」を決めておく制度です。本人が選んだ任意後見人と「任意後見契約」を公正証書で締結しておくことで、将来、判断能力が低下したときに備えることができます。
任意後見にかかる費用
・公正証書作成手数料:11,000円
・登記嘱託手数料:1,400円
・登記手数料:2,600円
・任意後見人報酬:1〜3万円/月(監督人含む)
成年後見人の主な業務内容
後見人は、本人の生活を支えるために「財産管理」「身上監護」「家庭裁判所への報告」の3つを行います。
財産管理
・銀行口座や年金の管理
・生活費の送金、契約の締結・解約
・税金や公共料金の支払い
・不動産の管理・売却
身上監護
・医療や介護の契約・支払い
・施設入所契約や要介護認定の手続き
・住居確保や引越し手続き
家庭裁判所への報告
成年後見人は年に一度、家庭裁判所に財産目録・報告書・通帳の写しなどを提出し、業務内容を報告します。
後見人ができないこと
後見人は、本人のために法律行為を行う権限を持ちますが、以下のことは代理できません。
・婚姻や離婚、養子縁組
・遺言書の作成
・医療行為への同意
・身元引受人になること
また、後見人契約は本人の死去とともに終了するため、葬儀の手配は別途ご家族や葬儀社が行う必要があります。
苫小牧市で成年後見制度を利用する際のポイント
苫小牧市では、家庭裁判所(室蘭地方裁判所苫小牧支部)が後見人選任の窓口となります。また、市役所や地域包括支援センターでも、成年後見制度に関する相談を受け付けています。
後見制度は、本人の財産や生活を守る大切な仕組みです。制度の内容を理解したうえで、信頼できる人や専門家に相談しながら進めましょう。
お葬式のことや死後の手続きについて不安がある方は、苫小牧市のめもりあるグループにお気軽にご相談ください。

                
            
            
            
            
    
    
                




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