葬儀の基礎知識

【室蘭市の検死ガイド】検視・検案・解剖の違いと流れ/費用・手続きの全知識

公開日: 2025年5月30日 9:00

最終更新日: 2025年10月28日 09:30

ニュースやドラマで耳にする「検死」。事件性のある死亡時だけに行われる特別な手続きと思われがちですが、実は検死は誰にでも起こり得る身近な法的手続きです。室蘭市でも、自宅や施設で亡くなられた場合や死因が明らかでない場合には、警察や医師による検死が行われることがあります。本記事では、検死の基礎知識として「検視・検案・解剖」の違い、必要になるケース、流れ、費用、そしてご家族が準備しておくべきことを詳しく解説します。

検死とは?――検視・検案・解剖の総称

検死は、以下の3つの手続きをまとめた言葉です。目的はいずれも死因を正確に特定することにあります。

1. 検視(けんし):事件性の有無を調べる手続き

警察官や検視官が死亡現場やご遺体を確認し、犯罪性があるかどうかを判断します。室蘭市内でも自宅や施設で亡くなられた場合、警察が現場に立ち入り、外傷の有無・着衣の乱れ・室内の状況などを確認します。第三者の関与が疑われた場合は司法解剖へ進みます。

2. 検案(けんあん):医師による死因推定

医師がご遺体の体表を診察し、既往歴や死亡状況をもとに死因や死亡時刻を推定します。死因が明らかになった場合は「死亡診断書」または「死体検案書」が発行されます。特定できない場合には解剖に進むことになります。

3. 解剖:臓器を直接確認して死因を確定

医師がご遺体を切開して臓器を確認し、死因を特定します。解剖には以下の種類があります。

  • 司法解剖:犯罪性が疑われる場合
  • 行政解剖:犯罪性は薄いが死因究明が必要な場合
  • 新法解剖:事件性は否定されているが死因不明の場合
  • 病理解剖:医療の検証を目的とした病院内での解剖(遺族の同意が必要)
  • 承諾解剖:教育・研究目的(遺族同意が必要)

司法・行政・新法解剖は遺族の同意なしで実施されますが、病理解剖と承諾解剖は遺族の同意が必須です。

室蘭市で検死が必要になる主なケース

室蘭市でも、病院以外でのご逝去や死因不明の場合には検死が行われることがあります。以下のようなケースでは、警察または医師による検視・検案が行われます。

  • 自宅・高齢者施設・ホテルなどでの死亡(孤独死を含む)
  • 外傷・血痕・室内の乱れなど不審な点がある
  • 死因が特定できない突然死や急変
  • 交通事故や転落、労働災害などの事故死
  • 溺死、感電、火災による死亡
  • 薬物や一酸化炭素中毒の疑い
  • 医療ミスや医療事故の可能性
  • 自然災害(地震・落雷・津波など)
  • 身元不明や単身者の死亡

これらのケースでは、遺族の意思にかかわらず警察判断で検死や解剖が実施されることがあります。

検死の流れ(室蘭市の一般的な手続き)

① 現場確認(警察)

死亡現場の状況確認・証拠保全・聴取などが行われ、事件性の有無が判断されます。

② 警察署や医療機関への搬送

ご遺体は警察署や指定医療機関へ搬送され、検視や検案が行われます。

③ 検視・検案の実施

外表や既往歴をもとに死因を推定し、必要に応じて解剖に進みます。死因が確定すれば死亡診断書または死体検案書が発行されます。

④ 検死完了後、ご遺体の引き渡し

検死が終了すると、ご遺体は自宅や葬儀会館へ搬送されます。室蘭市内の葬儀社に搬送を依頼しておくとスムーズです。

検死にかかる期間と費用の目安

検視・検案のみの場合は半日〜1日ほどで完了しますが、解剖を伴う場合は数日〜1か月程度かかることもあります。DNA鑑定や損傷が大きい場合はさらに時間を要します。

費用の目安は以下の通りです。

  • 検視:無償(警察による公的手続き)
  • 検案:検案料2〜3万円+死体検案書5千円〜1万円+搬送費
  • 解剖:約30万円(事件性がある場合は公費負担、ない場合は遺族負担)

室蘭市では費用負担の扱いがケースにより異なります。事前に警察・市役所・葬儀社に確認しておくと安心です。

検死期間中にご家族がしておくべきこと

1. 葬儀社を決めておく

検死が終わるとすぐに安置・葬儀準備が始まります。室蘭市内の葬儀社に早めに連絡し、見積や対応内容を比較して決定しておきましょう。

2. ご葬儀のイメージを家族で共有

家族葬・一日葬・一般葬などの形式、会場、希望する内容(音楽・写真・花など)を話し合い、見積や日程の目安を立てましょう。

3. ご遺体引き取り時の準備

  • 死亡診断書または死体検案書
  • 埋火葬許可証
  • 故人・引取人の身分証、印鑑
  • 費用が発生する場合は現金

不明点は、室蘭警察署や担当葬儀社へ相談しましょう。

まとめ:室蘭市で検死に直面したら

  • 検死は「検視」「検案」「解剖」を総称した死因究明の手続き。
  • 室蘭市では自宅・施設での死亡時や死因不明の場合に実施。
  • 期間や費用は事件性・解剖の有無で変わる。
  • 検死中に葬儀社選定や安置先の手配を進めておくと安心。

室蘭市での突然のご逝去や検死手続き、葬儀の準備は、地域に詳しいスタッフが丁寧にサポートします。お葬式のことは、めもりあるグループへご相談ください。