葬儀の基礎知識
【室蘭市】「大往生」は本当に使っていい?意味・由来・正しい使い方と返答例を解説

公開日: 2025年7月18日 9:00
最終更新日: 2025年10月28日 09:30
高齢の方が亡くなった際に「大往生だったね」と言うことがあります。室蘭市でも耳にすることが多い言葉ですが、実は状況によっては不適切な場合があります。普段から使われる言葉だからこそ、気づかないままマナー違反になってしまうこともあるため、正しく理解しておくことが大切です。
この記事では、「大往生」の意味と由来、使ってはいけないシーン、ご遺族が使う場合の例文、ご遺族に「大往生でした」と言われたときの返答方法、また適切な言い換え表現について解説します。
目次
大往生とはどんな意味?

「大往生」とは、故人が長い人生を穏やかに終えたときに用いられる言葉です。老衰や自然な流れの中で安らかに亡くなった場合に使われ、「苦しみが少なく、天寿を全うした」ことをたたえる意味が込められています。
しかし、若くして亡くなられた場合や、闘病で苦しまれた場合、事故や突然の別れの場合には「大往生」という言葉は適しません。言葉の選び方が、ご遺族の心に寄り添ううえでとても大切です。
「大往生」の由来
「大往生」の語源は仏教の「極楽往生」。亡くなった魂が極楽浄土へ向かい、新しい安らぎの世界で過ごすという考え方から生まれています。「大」という言葉が付くことで、より立派で穏やかな旅立ちであったことを強調します。
「大往生」と言われる年齢
明確な基準はありませんが、一般的には平均寿命を超える年齢、現在ではおおよそ80歳以上の方に使われることが多いです。ただし、年齢だけで判断せず、「苦しまず安らかだったか」「ご家族がどう受け止めているか」を大切にすることが必要です。
ご遺族以外が「大往生」を使うのはマナー違反
「大往生」という言葉を使うかどうかを決めるのは、第三者ではなくご遺族です。たとえ長生きだったとしても、家族は「もっと一緒にいたかった」と感じていることがあります。
そのため、他人が「大往生でしたね」と言うのは控えましょう。悪気がなくても、ご遺族の心を傷つけてしまう可能性があります。
ご遺族が「大往生」を使うケース
ご遺族が使う「大往生」は問題ありません。謙遜や感謝、そして故人への尊敬の気持ちが込められます。
例文:
- ●祖父は大往生でしたので、本人も満足していると思います。
- ●祖母は100歳まで元気に過ごし、眠るように旅立ちました。大往生でした。
- ●父は苦しむこともなく、安らかに大往生を迎えました。
ご遺族から「大往生でした」と言われたときの返答例

ご遺族の感情に寄り添いながら、落ち着いた言葉で返すことが大切です。
- ●安らかな旅立ちだったと伺い、心が少し救われました。
- ●ご家族が見守る中でのお別れだったこと、とても尊いことだと思います。
- ●静かに旅立たれたこと、何よりだったと感じます。
「大往生」を使わない言い換え表現
- ●天寿を全うされましたね。
- ●穏やかな最期だったと伺いました。
- ●ご家族に見守られながら旅立たれ、本当に安らかだったことと思います。







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