葬儀の基礎知識

葬儀でビジネスバッグを使用するのはNG?男性・女性別のマナーをご紹介

葬儀での服装に関してはさまざまなルールがありますが、バッグについても色や素材、サイズなど気を付けなければいけないポイントがたくさんあります。なかには「黒であれば問題ないだろう」ということでビジネスバッグを使用している方がいるかもしれませんが、これはNGです。

今回の記事では、葬儀におけるバッグのマナーや選び方についてご紹介します。

男性は手ぶら・女性はバッグ使用が一般的

葬儀の際にバッグを使用するかどうかは男女で異なります。まずは男女別のルールをご紹介します。

【男性】基本的にはバッグを使わず手ぶらで参列する

葬儀の場面で、ビジネスバッグを使用するのは不適切です。男性はなにも持たない手ぶらの状態が一般的であるため、参列の際に必要となるお香典や数珠、ハンカチ、財布、スマホはジャケットの内ポケットなどに入れるようにしましょう。ただし、ポケットが大きく膨らむのは不格好に見えるため、その場合は財布の中身を少なくするなど工夫してください。

どうしてものときはバッグを使用してもOK

荷物が多くなりポケットに入りきらない場合は、バッグを使用しても問題ありません。ただし、ビジネスバッグのような大きなものではなく、着席したときに膝の上もしくは椅子の側に置いておける小ぶりなサイズを選んでください。葬儀では一人ひとりのスペースが限られているため、バッグが他の参列者の邪魔にならないように注意しましょう。

なかには「シンプルなビジネスバッグであれば葬儀でも使用できる」と考える方がいるかもしれませんが、それは誤りです。バッグを持参する際はセカンドバッグを使用しましょう。

【女性】荷物が多い女性はバッグを使用するのが一般的

葬儀において女性がバッグを使用するのは問題ありませんが、男性同様ビジネスバッグはNGです。加えて、ショルダーバッグやリュックサックもカジュアルに見られるため葬儀には適していません。

学生の場合は制服に合わせて通学バッグでも問題なし

学生の場合は制服で参列するのがマナーであるため、学校指定のバッグを使用しても問題ありません。ただし、キーホルダーなどの華美な装飾は取ってから葬儀に参列するようにしましょう。

葬儀で使用するバッグの注意点

帽子をかぶっている男は黒いスーツを着た男性

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ここでは葬儀で使用するバッグの注意点について解説します。

バッグの色は黒色

葬儀で使用するバッグは「無地の黒色」が基本です。黒は「悲しみ」や「喪失」を象徴する色であるため、喪服はもちろん靴やバッグなどの小物類も黒色で統一しましょう。ただし、同じ黒色であっても、刺繍で飾られたバッグや模様が入っているバッグは避けてください。なお、サブバッグも同様にシンプルな黒色を使用しましょう。

バッグの素材は布製

葬儀で使用するバッグの素材は、ポリエステルやナイロンなどの布製が一般的です。

かつて革製のバッグは殺生を連想させるため葬儀の場ではNGと考えられていましたが、近年では、光沢のない牛革や羊皮などであればマナー違反に当たらないという風潮が広まっています。一方で、エキゾチックレザーと呼ばれるワニやヘビ、トカゲ、オーストリッチなどの革製品はマナー違反ですので葬儀での使用を控えましょう。

光沢がないもの

葬儀では男性・女性問わず「光り物を避ける」というマナーが守られているため、葬儀に使用するバッグは光沢がなくマットなものを選びましょう。光沢のあるエナメル素材のバッグやサテンのバッグは葬儀には適していません。

たとえ無地の黒色のバッグであっても、光沢があると派手な印象を与えてしまうため、そういったバッグを使用するのは避けるべきです。

バッグの装飾(金具)がないもの

底鋲(そこびょう)以外の金具や、装飾がついているバッグは葬儀用のバッグとして不適切です。故人を偲ぶ場である葬儀において派手であることはマナー違反になるため、できるだけシンプルなものを選びましょう。

キーホルダーやビーズなどの装飾はもちろんのこと、バッグの留め具やつなぎ目の金具においても目立たないかどうか注意が必要です。ただし、ファスナーに関してはバッグの構造上必要であるため、金具でも問題ありません。

ブランドロゴが目立たないもの

葬儀で使用するバッグは、ブランドロゴなどが目立たないものを選びましょう。ブランドロゴがバッグの表面にあるものや、ロゴがバッグ全体に使われているバッグはマナー違反です。

ブランドロゴが配置されているバッグは華やかな見た目のものが多く、また周囲の人に個性を主張している印象を与えるため、葬儀の場にふさわしくありません。ただし、ブランドバッグであっても見た目ではわからないようなデザインであれば使用しても問題ないでしょう。

バッグのサイズは小さめ

葬儀の最中、バッグは膝の上など手元に置くことが基本であるため、持ち込むバッグのサイズは小さいものを選びましょう。一般的には男性はセカンドバッグ、女性はハンドバッグを使用します。大きなハンドバッグやショルダーバッグ、トートバッグ、リュックなどは、カジュアルな印象を与えるのでフォーマルな場面にふさわしいとは言えません。

荷物が多くなる場合はサブバッグを使用する

どうしても荷物が多くなり一つのバッグでは収まりきらない場合は、A4サイズまでのシンプルな黒のサブバッグを使用しましょう。それよりも大きなバッグは、黒色でシンプルなデザインであってもカジュアルな印象を持たれる可能性があります。

なお、サブバッグに関しては、トートタイプでも構いません。ただし、大きすぎるバッグは避けましょう。 

葬儀におけるバッグのマナー

お葬式ではバッグに関するマナーがいくつかあります。ここでは、お葬式におけるバッグのマナーを解説します。

サブバッグも葬儀に合ったものを使用する

前述の通り、荷物が多い場合はサブバッグを使用しても構いませんが、メインバッグ同様シンプルなものを選びましょう。たとえば、子ども連れの場合はたくさんの荷物を持ち歩かなければいけませんが、キャラクターのデザインなどのバッグは葬儀には適していません。

また、サブバッグだけで葬儀に参列するのはマナー違反です。喪服を着用した際には小さなフォーマルバッグを使用するのが基本的なマナーです。

着席しているときは膝の上に

葬儀会場で椅子に着席している間、バッグは膝の上もしくは背中と椅子の背もたれの間に置きます。席が空いているからといって別の席にバッグを置いたり、椅子の背に引っ掛けたりするのはマナー違反です。

なお、サブバッグは受付の際にクロークに預けておきましょう。どうしてもサブバッグを預けられない場合は、椅子の下に置いても問題ありません。ただし、見栄えがよくないと感じる方がいる可能性もあるため、受付時に一言断っておくと安心です。

お焼香時は椅子に置いていく

お焼香で席を立つ場合は、それまで着席していた椅子に置いていきます。ただし、近年ではお焼香台付近にバッグ置き場を設けているケースもあるため、その場合はバッグ置き場に置いてからお焼香をしましょう。もしも不安な場合は、お焼香台の付近にバッグ置き場が設けられているかどうかを先に確認しておくと安心です。