葬儀の基礎知識

【苫小牧市】はじめてのエンディングノート|書き方と項目チェックリスト

エンディングノートの書き方

公開日: 2025年11月2日 9:00

最終更新日: 2025年11月2日 09:00

映画でも話題となり、近年は一般化してきた「エンディングノート」。終活の一環として、自分の最期をどう迎えたいかを整理するためのノートです。苫小牧市でも配布・活用事例が増えており、家族間の意思共有や緊急時の判断に役立ちます。

とはいえ、実際に何を書けば良いのか迷う方も多いはず。この記事では、エンディングノートの役割、選び方、具体的な書き方・必須項目をわかりやすく解説します。

エンディングノートとは?

エンディングノートは、自分の基本情報や家族への想い、医療・介護・葬儀の希望、資産情報などをまとめておくノートです。自治体で無料配布される場合もあれば、市販の冊子や手持ちのノート、デジタルツールで作成しても問題ありません。苫小牧市にお住まいの方も、自分が書きやすい形式を選びましょう。

エンディングノートと遺言書の違い

混同されがちですが、エンディングノートに法的効力はありません。主な違いは以下の通りです。

【エンディングノート】
・法的効力:なし
・法定形式:なし(自由形式)
・記載内容:自由(想い・希望・連絡先・ID等)
・作成費用:数百円〜(場合により無料)
・内容確認:いつでも見直し可

【遺言書】
・法的効力:あり
・法定形式:あり(自筆証書・公正証書等)
・記載内容:主に財産の相続方法
・作成費用:数百円〜数万円程度
・内容確認:原則、本人の死後

財産配分など法的に実現したい内容は遺言書で、家族への想いや希望の共有はエンディングノートで、という役割分担が基本です。

エンディングノートの選び方(苫小牧市の方にもおすすめの3パターン)

1. 市販のノートで自由に書く

自由度が高く、使い慣れたサイズや紙質を選べます。
一方、項目が決まっていないため、書く内容に迷いやすい点には注意。書きたいことが明確な方に向いています。

2. 無料テンプレートをダウンロード

インターネット上の無料テンプレートを活用すれば、必要項目を抜け漏れなく記入できます。何から書くべきか迷う方に最適。各省庁や自治体の資料も参考になります。

3. Word/Googleドキュメントでデジタル作成

自筆が苦手な方におすすめ。追記・修正が簡単で、家族と共有しやすいのが利点です。テンプレートをベースに自分仕様へカスタマイズしましょう。

エンディングノートに記載すべき項目(必須と推奨)

自由記載が基本ですが、以下の項目は最低限まとめておきましょう。苫小牧市での行政手続きや医療・介護の場面でも役立ちます。

① 自分の基本情報

氏名、生年月日、住所、本籍地、血液型、家族構成、学歴・職歴、資格、連絡先(メール・電話)。
マイナンバー、運転免許証番号、保険証番号、主要アカウントのID・パスワード管理方針なども記します。自分史や性格、趣味・特技、好きなものなどの情報は、介護や意思疎通のヒントになります。

② 遺言書の有無・保管場所

遺言書がある場合は作成形式(自筆/公正証書)と保管場所を明記。
エンディングノート自体には法的効力がないため、希望事項を遺言書にも反映しておきましょう。

③ 資産・財産一覧

口座、証券、保険、年金、貴重品、印鑑の所在など。
通帳の保管場所、ネットバンキングの取り扱い方針(ID・PWは別管理)も記します。

④ 貸付金・借入金の情報

貸しているお金の金額、相手の氏名・連絡先、契約書の有無、利子、返済予定日。
自身のローン・カード債務があれば、その内容や窓口も明記します。

⑤ サブスク・固定費の契約一覧

動画・音楽配信、クラウド、スマホ、電気・ガスなどの契約先、支払い方法、解約の流れ。
死亡後も自動更新される契約は、家族が困らないように一覧化しておきましょう。

⑥ 家族・友人へのメッセージ

感謝や伝言、心残り、託したいこと。
面と向かっては言いづらい内容も、ノートなら落ち着いて言葉にできます。

⑦ ペットの情報

性格、既往歴、かかりつけ動物病院、フードやお世話のルーティン。
引き取りを希望する人や団体があれば連絡先も記載します。

⑧ 葬儀・お墓の希望

喪主候補、連絡してほしい相手リスト、菩提寺・互助会、希望する葬儀社や式の形式(家族葬・一日葬・一般葬)、式の内容、遺影候補、副葬品、戒名・法名の希望、お墓・納骨の方法など。
苫小牧市内外での式場希望がある場合も明記しておくと判断がスムーズです。

⑨ 医療・介護に関する意思

延命治療の希望、アレルギー、持病、常用薬、介護方法・施設の希望、費用の目安。
緊急時の意思決定に役立ちます。

⑩ 保険・年金の情報

保険会社名、証券番号、保管場所。年金手帳、基礎年金番号、健康保険証の扱い。
死亡後の手続きは早期対応が必要なため、書類の所在は必ず記しておきましょう。

エンディングノートの保管と更新のポイント

通帳の所在や各種パスワード方針など、重要情報を含むため厳重に保管が必要です。ただし見つからないと活用されません。信頼できる家族に所在を共有し、合鍵や金庫の管理も合わせて取り決めましょう。

また、エンディングノートは書いて終わりではありません。身体状況・心境・資産の変化に応じて更新を。目安として年1回の見直し日を決めておくと無理なく継続できます。

苫小牧市での終活・葬儀・供養のご相談は、地域事情に詳しい専門スタッフへ。お葬式のことは、めもりあるグループへお気軽にご相談ください。