葬儀の基礎知識

【葬儀のマナー】やってはいけない忌み言葉・NG行動と言い換え

葬儀は、故人を偲び、ご遺族の悲しみに寄り添うための大切な場です。しかし、普段の生活では何気なく使っている言葉や行動が、葬儀の場では「失礼」「非常識」と受け取られてしまうことがあります。

悪気はなくても、知らないがゆえに相手を傷つけてしまうことは、誰にでも起こり得るものです。そこで本記事では、葬儀の場で「やってはいけない言葉・行動」を具体的に紹介し、なぜ避けるべきなのか、どう振る舞えばよいのかを分かりやすく解説します。

葬儀でやってはいけない「言葉」

忌み言葉(不幸が重なることを連想させる言葉)

葬儀では、不幸が重なることや繰り返されることを連想させる言葉を避けるのが基本的なマナーです。
うっかり使ってしまいやすいため、あらかじめ知っておくと安心です。

避けたい言葉の例

  • 重ね重ね
  • たびたび
  • またまた
  • 次々
  • くれぐれも

これらは「不幸が繰り返される」ことを想起させるため、弔事では不適切とされます。

言い換え例

  • 「重ね重ね」→「あらためて」
  • 「たびたび」→「何度も」ではなく「このたびは」

少し言い回しを変えるだけで、相手への印象は大きく変わります。

死因や亡くなり方に踏み込む言葉

たとえ事実であっても、死因や亡くなった状況を具体的に口にすることは、ご遺族の心を深く傷つける場合があります。興味本位や心配のつもりでも、こちらから触れるのは控えましょう。

避けたい言葉の例

  • 「事故だったんですよね?」
  • 「どんな病気だったんですか?」
  • 「突然だったから大変でしたね」

ご遺族が自ら話題にしない限り、聞かない・詮索しないことが最大の配慮です。

励ましのつもりが失礼になる言葉

悲しんでいる人を見ると、何か声をかけなければと思ってしまいがちです。
しかし、励ましの言葉が、かえって負担になることもあります。

避けたい言葉の例

  • 「元気を出してください」
  • 「泣かないでください」
  • 「時間が解決しますよ」

悲しみの最中にいるご遺族にとって、これらの言葉は「気持ちを否定された」と感じさせてしまうことがあります。

無理に声をかける必要はありません。静かに一礼するだけでも、十分に気持ちは伝わります。

比較や自分の体験を語る言葉

共感のつもりで、自分の経験を話してしまうこともありますが、葬儀の場では控えるのが無難です。

避けたい言葉の例

  • 「うちのときはもっと大変でした」
  • 「私も以前、親を亡くして…」

悲しみの感じ方は人それぞれです。この場では、話すよりも聞く、もしくは静かに寄り添う姿勢が大切です。

葬儀でやってはいけない「行動」

言葉以上に、その人の姿勢や立ち居振る舞いは、場の空気や気持ちを大きく左右します。ここでは、無意識のうちにしてしまいがちな行動を中心に見ていきましょう。

私語・笑顔・大きな声

久しぶりに再会した知人と、つい会話が弾んでしまうこともありますが、葬儀の場では慎む必要があります。

避けたい行動

  • 会場内での大声の会話
  • 笑顔での談笑
  • スマートフォンを見ながらの参列

厳粛な雰囲気を壊さないよう、常に周囲への配慮を心がけましょう。

スマートフォンの操作・撮影

葬儀会場での写真撮影や、スマートフォン操作はマナー違反とされます。

避けたい行動

  • 遺影や祭壇の撮影(撮影の際はご家族に確認してください)
  • 式中のSNSチェック
  • 着信音を鳴らすこと

参列前には、必ず電源を切るかマナーモードに設定しましょう。

服装や身だしなみへの無頓着

服装そのものだけでなく、「だらしなさ」も失礼にあたります。

避けたい行動

  • 上着を着崩す
  • コートを着たまま焼香に向かう
  • 派手なアクセサリーを身につける

細かな所作も、故人とご遺族への敬意として見られています。

ご遺族を引き止める・長話をする

ご遺族は、葬儀中ずっと対応に追われ、心身ともに疲れ切っています。

避けたい行動

  • 長時間の立ち話
  • 個人的な相談を持ちかける
  • 連絡先交換を求める

お悔やみは簡潔に伝え、早めに退くのが思いやりです。

「何もしない」ことが、最良の配慮になる場合も

葬儀では、「何を言うか」「どう振る舞うか」以上に、余計なことをしないことが最大のマナーになる場合があります。

  • 無理に声をかけない
  • 無理に慰めない
  • 無理に理解しようとしない

静かに手を合わせ、心の中で故人を偲ぶ。それだけで、十分に想いは伝わります。

まとめ|正解は「慎み」と「思いやり」

葬儀のマナーに、完璧な正解はありません。しかし共通して言えるのは、「自分がどう見られるか」ではなく、「相手がどう感じるか」を考えることです。
言葉を選び、行動を控えめにし、場の空気を尊重する。その姿勢こそが、故人とご遺族への最大の敬意となります。

初めての葬儀や久しぶりの参列で不安を感じる方も、この記事を参考に、安心して大切な時間を過ごしていただければ幸いです。